Column
コラム
「泣き虫でもいいかな」
タイトルに反して?夏休みのお話をしたいと思ったんです。
私、夏生まれでして。
8月の残暑の時期に生まれて。
その時のエピソード。
母親から何度か聞かされて、私からも何度か聞き返して。
「たしか〇〇が生まれた時は、家に誰もいない時に陣痛がきたのよ。
じいちゃんとばあちゃんは畑に行っていてね?
お父さんも仕事だし。
お母さん、寝ているお兄ちゃんの枕元にヤクルトを置いて自転車で慌てて呼びに行ったんだから!」
という事らしいんです。
私、この話を聞くのがとてもとても好きで。
ああ頑張って産んでくれたんだなあ、という気にもなるし。
大変だったんだなあ。
うちの母親って、根性あるなあとか。
色んなことを考えて、考えることができて。
当事者と言っていいのか分からないけれど、母親に大変な思いをさせてまでおぎゃー!と産まれてきた私は、
ずっとずっと夏が好きで。
そんな産まれた季節が影響してなのか、天真爛漫と言われるキャラクターで立派に育ったんです。
何があっても人の前では笑えるくらい強くなりました 汗
それがいいのか悪いのか、反動で一人で過ごす夜なんかは絶対的に涙もろい。
お気に入りの失恋ソングで泣けてくるし、なんだったらときどき聴こえる鈴虫の鳴き声で空を見上げてしまうくらい。
都会だとなかなか虫の鳴き声に耳を澄ますなんて環境も少ないですけど。
最近は、気になり始めたヘルスメーターの数字を何としてでも減らすために再開したランニングで必ず行く場所。
区立の図書館の前にある鯉が泳ぐ池なんですけれど。
昼間の蒸し暑さから少し解放されて、この場所で水音を聞く時間が最近のお気に入りなんです。
もちろん、鈴虫のBGM付き。
近くには小学校もあって。
「きっと昼間は元気にこのグラウンドを走り回ってるんだろうなあ」
と、最近の小学校事情を知らないながらも静まり返った校舎に、自分の子供時代を重ねてみたりしています。
夏休みの時期になると、なんとなくセンチメンタルになってしまう。
それは私が夏生まれだからなのか。
それとも、緩くなった涙腺から、普段我慢している涙が出てきてしまうだけなのか。
…お腹のつまめるお肉みたいにゆるゆるっと。
大人だけど。
泣き虫でもいいですよね、夏くらいは。