Column
コラム
「終わってないから大丈夫」
「オワタ…」って時あるじゃないですか?
あまりのショックに頭の中が真っ白になってしまって。
「ウソ…!?」とか「終わりだーーー」って、思わず口から出ちゃうやつです。
今回は、私の「オワタ…」話をしたいと思います。
もうずっと前の学生時代ですよ、あれは。
大学のカリキュラムの一部だったんですが、
とある地方都市で行う公演をお手伝いさせてもらうというものでした。
先生方の書類や資料を整理したり、公演内容のメモを取ったり。
簡単に言ってしまえば雑務全般なんですが全スケジュールが終わったら、
現地解散OKっていうゆるい感じに惹かれたんですね。
やる気のない学生のくせに、意識高い学生に混じって参加させてもらいました。
この公演のお手伝いで…やらかしたわけじゃありません。
全てのスケジュールは無事終了。
私は一人で初めての土地で美味しい名産品をたくさん食べて、
おいし〜楽しい〜全部独り占めや〜
知らない人におごってもらっちゃった〜
サイコ〜じゃあ飛行機で東京に帰るぞ〜ってその日。
私の「オワタ…」は起きたんです。
飛行機出発の30分くらい前なんですよ…
私が宿泊先のホテルで文字通り“起きた”の。
間に合うわけないです。
最初は「あれ…?」って感じから始まって。
次は「まさかぁ〜?」って何度も時計みたり、携帯確認したりして。
頭の中を白いシミがじわ〜ってを広がっていく感じでしたね、あれ。
ほんと頭の中がゆっくり白くなっていくって感じでした。
それでやっと「オワタァ…!!」ってなりました。
「なんでなん!なんでなん!!」って。
もう顔面くしゃくしゃにしてホテルの人に泣きついて。
私はその日、東京で絶対に外せない用事があったので、
何が何でも帰らないといけなくて。
そんな私を丁度お母さんくらいの世代のスタッフさんが、優しくなだめくれて。
当時まだスマホとかないんです。
慣れないパソコン操作で次の東京行きの便を「大丈夫大丈夫」って探してくれて。
もうこんなダメな私のために、ほんとごめんなさいって思うとよけい泣けちゃって。
今思うと、ほんと迷惑な小娘だな〜ですけど…。
で結局、その日は新幹線で東京に帰ることになりました。
帰りの座席は東京までずっとメソメソしっぱなし。
でも大丈夫…ってほんと偉大だなって思ったんです。
目がパンパンに腫れちゃってるのもあって、新幹線でも色んな人から「大丈夫ですか?」って聞かれるんですよ(笑)
恥ずかしいし、情けないし、交通費で大散財しちゃったけど、
あの日、色んな人から掛けてもらった「大丈夫ですか?」は、今でも忘れられないんですね。
だから私「オワタ…」ってなってる人には、
「大丈夫、全然終わってないから!!」って言っています!
