Column

コラム

Feb 01, 2024

「人生、主人公は自分自身だ」

こちらをご覧のあなたにそんな問いかけをしようと思いつつ。

せっかく、こうして書く場をいただけたので、エッセイっぽく書いてみようかと思いました。

自分の人生、案外自分が主人公ではないのではと思ったのはいつだったろうか。

主人公は格好良くて、美しいもの。

常にスポットライトを浴びて、致命的な失敗もしない。

多くの仲間に恵まれ、ライバルや達するべき目標があって。

完全無欠ではないにしても、ハッピーエンドに向かって真っすぐに進んでいける。

映画やドラマでみる主人公は。

悩み、苦しむ姿すら絵になっていた。

何事においても中心にいる。

そんな存在であるべきだから、と。

それがプレッシャーや重荷になって、いつしか。

“自分は主人公でなくていい”

“輝かしい人を支える脇役がいい”

そんなことを考えてみたりした時があった。

もしくはそうでなかったとしても。

周りは周り、自分は自分だと割り切って、配られた手札で勝負するように。

精一杯、自分なりに輝かしい毎日を送ろうと頑張っていたある日。

自分以上に輝かしい存在が沢山いることに気付くんです。

自分の人生なのに、自分自身が最も輝いて見えないのはナゼ…。

そうして多くの方は“自分が主人公である”ことを忘れていく。

賢くなったふりをして、大人になったふりをして。

しばらくすると、改めて気付く日がやってくるんです。

人生、主人公は自分自身だ。

自分に確固たる自信を持てるようになったわけじゃなくとも、環境や責任が自分の足を進ませたり。

壮大な冒険の末の成功がなくとも、やりがいのある充実した毎日を送っている最中だったり。

大団円となる恋愛成就がなくとも、その瞬間だけは盲目的に恋を出来ていたり。

過去に対する後悔や、未来に対する不安はもちろんある。

それでも、他の人には任せられない、任せたくない自分の一面があって。

周囲が輝いて見えようとも、何をどれだけ諦めたとしても、改めて気付いてしまう。

自分以外に主人公が務まるわけじゃない、そんな物語の存在に。

…なんて思う人が一体どれだけいるでしょうか。

ただ、ここまで明確に考えたことはなくとも。

人って、意外と生きていれば物語の中心を歩んでいたり、追体験してることが多いのですよね。

ドラマや映画、漫画や小説などに見入って感情移入するのもそうですし。

お仕事で人と関わる中で、完成や成功を意識することもそうです。

なんなら、たった一人で夜道を散歩している時だってそうでしょう。

自分が操作できるのは自分だけで。

未来がイメージ出来るのも、ほとんどの場合は自分だけ。

そりゃ、出来ることなら「THE・主人公」みたいな人生を歩いてもみたい気が、やっぱりしないでもないですけれど。

それでも悲観するほど、人生って悪いものじゃない。

いえ、仮にそうだったとしても、悪いものじゃなくしていける。

そしてだからこそ。

“自分自身が主人公だ。”

これに気付くだけでも、やりたいことややるべきことがどんどん明確化していくんですよね。

これから先もずっと、自分の人生は自分を軸にしてしか進まないのだから。

さて、こちらをご覧になっていただいたあなた。

次はどんな物語にしていきましょうか。